2018年5月26日土曜日

TIH用ソロ・アドベンチャー『裏切り者を追え』

 ウォラック卿が敵と内通していることに気づいたのは、あなただけだった。
 そして、それに気づくのは遅すぎた! あなたが上官に一報をもたらすよりも先に敵軍は動き、今やオーン峡谷の砦は攻撃にさらされている。奇襲によって周囲には怒号が上がり、砦内に侵攻した敵兵による混乱は瞬く間に広がっていく。
 敵味方が入り乱れる中、ウォラック卿の逃亡を目撃したのもまた、あなただけだった。この大騒動に乗じて裏切り者が表門から密かに出て行くのを、偶然にも自らの目端に捉えることができたのだ。
 あなたは居並ぶ敵兵どもを手にした矛槍で力任せに薙ぎ払い、怒りに身を震わせて裏切り者、ウォラック卿の後を追った……。

『裏切り者を追え』のダウンロードはこちらをクリック!

 これは『ジ・インディ・ハック(TIH)』用のソロ・アドベンチャーです。
 パラグラフ数40の超短編でシンプルな内容ですが、TIHエンジンで用いられる特異なダイスの振り方の雰囲気を簡易な形で味わうことができます。本文【1】から開始して指示されたか、選択したパラグラフの順に読んでいってください。行き先の【番号】をクリックすると、そのパラグラフにジャンプします。

 ルール軽量なファンタジーRPG『ジ・インディ・ハック』については本ブログの過去記事「ジ・インディ・ハック日本語版がリリース」をご覧ください。
 DriveThruRPGの販売ページではルールブックのサンプルを閲覧することができ、そこでルールの基本的な部分はすべて公開されています。ですので、そのサンプルを読んだだけでも、このソロ・アドベンチャーはプレイ可能です。

 TIH本来の旨味はダイスを振って挑戦した際の「プレイヤーによる自由な発想の細部追加」にあります。
 これはパラグラフ選択の、いわゆるゲームブック形式では再現しにくいシステムです。本作での細部の追加は、そのほとんどが本文で指示されたものを記録する形を取ります。パラグラフ総数も少ないため、一気に物語展開をそらしたり広げたりする内容のものは導入していません。
 あくまでTIHエンジンの「雰囲気」を伝えるための小さな冒険ではありますが、お試しいただけたら幸いです。

2018年5月2日水曜日

ダンジョンタウン・クロウル・ダイスドロップ表

いよいよ『アドバンスド・ファイティング・ファンタジー第2版』が登場しましたね。
一世を風靡したゲームブックFFシリーズ、その世界をTRPGで遊ぶダンジョニアRPGが、より洗練、増補された形で帰ってきました。

これからリリースされるだろう世界設定集『タイタン』、怪物データ集の『モンスター事典』も楽しみですが、今あるルールブックだけでも十分に繰り返しプレイできると思いますね。シナリオ『火吹山の魔法使い』が同梱ですし、何よりルールブックに用意されたサポートコンテンツが素晴らしい。

僕はランダム・ジェネレート表が大好きなので、AFF2のダイスを使ったダンジョン・ジェネレートには、いたく感激しました。手軽なダンジョン攻略シナリオなら、これを用いるだけでサッと準備できます。
AFF2は他の部分も含めて軽めのシステムですから、FFシリーズのゲームブックに習ったボリュームあるシナリオを作成するだけでなく、こうしたツールで手っ取り早く開始するのも大アリでしょう。


◆ニューダン氏のダンジョン表
そのAFF2のダンジョン・ジェネレートを見て思い出したのが、以前に訳したエリック・ニューダン氏の「ダンジョンタウン・クロウル・ダイスドロップ表」です。
これも紙の上にダイスを撒くことで全体の部屋(エリア)配置が決定されるものでした。



d4、d6、d8、d10、d12、d20を1つずつ必要とするのですが、上の写真のように印刷した表の上にランダムで散らばせます。
ダイスが乗った部分がダンジョンもしくはタウンで使われる部屋や通路、または建物や区画になります。


これをつなぐと地図ができます。各部屋(区画)に配されたキーワードと右端のランダムチャートの結果を任意で組み合わせれば、簡易の冒険セッティングができあがります。

作者のニューダン氏には許諾を得ておりますので、ここにあらためてダウンロード先フォルダへのリンクを公開します。フォルダ内には表PDFと取説代わりのテキスト、ニューダン氏による使用例の写真が入っています。

ダウンロード:ダンジョンタウン・クロウル・ダイスドロップ表

急ぎでファンタジーRPGのシナリオを作らなきゃ! といった際に試してみてください。

『サウザンドイヤー・オールド・ヴァンパイア』キャラクターシート拡張版

先日までプレイしていたサンプルを踏まえ、Googleスプレッドの『 サウザンドイヤー・オールド・ヴァンパイア 』キャラクターシートを拡張しました。 基本構成は変わりませんが、できるだけ行挿入で新たな欄を作らなくても済むように、各項目の記入欄を増やしています。 また暫定的なものです...